Japanese
English
症例報告
結腸癌末期患者に合併した膿疱を伴う癌関連性血管炎の1例
A case of cancer-associated pustular vasculitis in a terminal colon cancer patient
江上 将平
1
,
本田 治樹
1
,
横山 知明
1
,
杉浦 丹
1
Shohei EGAMI
1
,
Haruki HONDA
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
,
Makoto SUGIURA
1
1静岡市立清水病院皮膚科
1Division of Dermatology, Shizuoka Municipal Shimizu Hospital, Shizuoka, Japan
キーワード:
膿疱性血管炎
,
癌関連性血管炎
,
結腸癌
,
無菌性膿疱
,
白血球破砕性血管炎
Keyword:
膿疱性血管炎
,
癌関連性血管炎
,
結腸癌
,
無菌性膿疱
,
白血球破砕性血管炎
pp.111-115
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204657
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要約 57歳,女性.末期S状結腸癌で緩和ケア入院中に下腿に皮疹が出現した.両下腿に小豆大までの内部に無菌性膿疱を有する紫斑が多発し,病理組織学的に角層下および表皮内膿疱と真皮浅層の白血球破砕性血管炎を認めた.臨床検査所見,薬剤歴,培養結果などから他の血管炎の可能性を否定し,腫瘍随伴性血管炎と診断した.原病の治療が不可能であったため,ステロイド内服加療を開始したところ,皮疹は速やかに反応したものの原病の増悪により永眠した.無菌性膿疱を伴う血管炎は膿疱性血管炎と称される稀な病態である.自験例では腫瘍随伴性血管炎として出現したことから,その発症機序に免疫複合体の関与を考えた.
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