特集 心エコー 傾向と対策―ケースで学ぶ! 実地医家がおさえておきたい診断・評価法
[Chapter 3] ケースで学ぶ! 心エコーの傾向と対策
A.心エコーで診断する基本的疾患
心筋症法
小板橋 俊美
1
1北里大学 医学部循環器内科学
キーワード:
肥大型心筋症(HCM)
,
拡張型心筋症(DCM)
,
二次性心筋症
,
経時的変化
Keyword:
肥大型心筋症(HCM)
,
拡張型心筋症(DCM)
,
二次性心筋症
,
経時的変化
pp.230-235
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_230
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▪心筋症は,心機能障害を伴う心筋疾患である.
▪心筋症は,心筋の形態的・機能的異常を示す心エコー図所見から疑うが,心エコー図検査だけで確定診断をつけることはできず,否定もできない.
▪心エコーレポートに,心筋症の「確定診断名」を記載してはならない.「疑い」や「~様」に留める.
▪特発性心筋症の確定診断には,徹底した二次性心筋症の鑑別が必須である.
▪心筋症は,疾患ごとに特徴や典型的所見はあるが,臨床病型は多種多様で,あらゆる形態的・機能的異常を呈しうる.
▪心筋症は経時的に変化する.初期や末期には,典型的所見を示さないことも多い.
▪心エコー図検査で経時的変化を認めた際には,再度二次性心筋症の鑑別を検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2023