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第1土曜特集 二次性心筋症──Present and Future
心筋症の概念と二次性心筋症の位置づけ
Concept of cardiomyopathy and positioning of secondary cardiomyopathy
筒井 裕之
1
Hiroyuki TSUTSUI
1
1九州大学大学院医学研究院循環器内科学
キーワード:
心筋症
,
拡張型心筋症(DCM)
,
肥大型心筋症(HCM)
,
拘束型心筋症(RCM)
,
二次性心筋症
Keyword:
心筋症
,
拡張型心筋症(DCM)
,
肥大型心筋症(HCM)
,
拘束型心筋症(RCM)
,
二次性心筋症
pp.322-326
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27705322
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心筋症は,“心機能障害を伴う心筋疾患” と定義されるが,心室壁の肥厚や心腔形態,収縮能および拡張能の低下,家族歴や遺伝子変異の検討に基づいて,いわゆる原発性(以前からの “特発性”)心筋症を,①肥大型心筋症(HCM),②拡張型心筋症(DCM),③不整脈原性右室心筋症,④拘束型心筋症(RCM),の4つに分類する.原発性心筋症の4つの基本病態の一部は重複を示し,相互に鑑別が困難なこともしばしばある.4つの原発性心筋症の診断は可能なかぎり二次性心筋疾患/二次性心筋症を鑑別したうえで確定されるべきである.現状では4つの基本病態に分類できない心筋症を分類不能心筋症(unclassified cardiomyopathy)とする.心筋症の診療においては,心筋症の概念の認識と二次性心筋症の鑑別が重要である.正確な原因の特定と鑑別が適切な治療方針の選択につながることを常に念頭においておく必要がある.
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