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第8章 ビタミン製剤,輸液・栄養製剤
[止血薬]
抗プラスミン薬
西田 岳史
1
1大阪急性期・総合医療センター 救急診療科
pp.1001-1005
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1001
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・抗プラスミン薬であるtranexamic acidは,プラスミノゲンのリジン結合部位と結合することでフィブリンへの結合を阻害し,抗線溶作用を発揮する.
・tranexamic acidが最も効果を発揮する病態は,全身性もしくは局所の線溶亢進に伴う出血傾向である.
・外傷診療や外科手術などの外科系領域のほか,産科領域や内科系疾患など,さまざまな臨床現場で出血量の減少を目的として使用されている.
・tranexamic acid投与の有害事象として,血栓症や痙攣に注意が必要である.
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