Japanese
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薬剤
実験的皮膚炎症と抗プラスミン剤の効果
Study of Experimental Inflammatory Skin and Antiplasmin Agent
石原 紘
1
,
矢村 卓三
1
,
出来尾 哲
2
Hiroshi ISHIHARA
1
,
Takuso YAMURA
1
,
Satoshi DEKIO
2
1広島大学医学部皮膚科教室
2広島鉄道病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine
2Department of Dermatology, Hiroshima Hospital of Japanese National Railways
pp.671-677
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202096
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炎症という一連の現象は物理的,化学的因子,微生物の侵襲などの生体に有害な因子によって惹起される普遍的で複雑な個体の防御反応である.その発現機序は必ずしも同一ではないが,Celsusは炎症の症状は,発赤,腫脹,熱感,疼痛の4主徴よりなると定義しているが,この概念は現在でも広く用いられている.Aschoff1)らは炎症を病理学的に観察し,Materielle Affektionenは生体の間葉系における防衛反応であると考えた.またFlorey2)によって炎症は過程であって1つの状態ではないということが述べられ,現在も炎症は一連の連続した過程であると既に一般的に広く考えられている.
1970年青木3)らは炎症過程を3期に分類し,第Ⅰ期は血管拡張と血管透過性亢進,第Ⅱ期は白血球遊走と細胞浸潤,第Ⅲ期は結合織増殖・血管新生・肉芽形成および再生修復によって特徴づけられるとした(図1).第1期にみられる現象の1つである血管透過性亢進の発現機序については1920年代になってDale4),Lewis5)らによって最初に研究され,ヒスタミンの関与に注目した.それ以後Van Menkin6)(1937年),Rocha e Silva7)(1949年),Miles & Wilhelm8)(1955年),Inderbitzen9)(1961年),Willoughby & Spector10)(1962年),Ratnoff11)(1965年),林12)ら(1966年),Chung13)(1971年)らによって生体にはヒスタミン以外にいくつかの血管透過性亢進物質が存在することが明らかにされた.
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