特集 “認知症+併存疾患” アプローチの最前線
代表的な認知症
前頭側頭型認知症
渡辺 亮平
1,2
,
新井 哲明
2
1東京医科大学茨城医療センター メンタルヘルス科
2筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学
キーワード:
前頭側頭型認知症
,
意味性認知症
,
進行性非流暢性失語
,
タウPET
Keyword:
前頭側頭型認知症
,
意味性認知症
,
進行性非流暢性失語
,
タウPET
pp.1273-1275
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_1273
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Summary
▪前頭側頭型認知症(FTD)は,前頭・側頭葉が萎縮することにより,特徴的な行動障害や言語症状を呈する疾患群の総称である.
▪臨床的に,行動障害型FTD(bvFTD)と失語を主徴とする意味性認知症および進行性非流暢性失語の3型に分類される.
▪病型における症候の違いの背景には,細胞内に凝集蓄積する蛋白質の種類と分布の違いがある.
▪診断は,主として臨床経過と脳画像検査に基づいて行うが,近年主要な蓄積蛋白の一つであるタウのトレーサー開発が進み,FTDの診断におけるタウPETの有用性への期待が高まっている.
© Nankodo Co., Ltd., 2022