特集 “認知症+併存疾患” アプローチの最前線
代表的な認知症
血管性認知症
猪原 匡史
1
1国立循環器病研究センター 脳神経内科
キーワード:
血管性認知症
,
脳循環障害
,
CADASIL
,
混合型認知症
Keyword:
血管性認知症
,
脳循環障害
,
CADASIL
,
混合型認知症
pp.1269-1272
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_1269
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Summary
▪血管性認知症(VaD)の典型的な症状として,① 実行機能障害や注意障害(記憶障害は必発ではない),② 非均一な高次脳機能障害,いわゆる「まだら認知症」,③ 運動麻痺,偽性球麻痺(構音・嚥下障害,病的泣き笑い),脳血管性パーキンソニズムなどの局所脳機能障害,があげられる.
▪VaDは,① 認知症があり,② 画像上,脳血管障害がみられ,③ 両者の因果関係がある,という3点を満たすことがその診断の要諦である.
▪VaDには,① 皮質性(多発梗塞性),② 皮質下血管性(小血管病性),③ 認知症の成立に必要な領域限局性,④ 低酸素/低灌流性,⑤ 出血性,⑥ 混合型(Alzheimer型認知症の合併),といったいくつかの病型がある.
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