特集 高齢者における消化器診療
高齢者における代表的消化器疾患とその治療
薬剤起因性の消化器疾患
原田 智
1,2
,
竹内 利寿
3
,
樋口 和秀
2
1葛城病院内科
2大阪医科薬科大学第2内科
3大阪医科薬科大学病院消化器内視鏡センター
キーワード:
ポリファーマシー
,
消化管傷害
,
NSAIDs
,
抗血栓薬
Keyword:
ポリファーマシー
,
消化管傷害
,
NSAIDs
,
抗血栓薬
pp.859-863
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_859
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Summary
▪本邦は超高齢社会に突入しており,ポリファーマシーの問題が出現するとともに消化管傷害を惹起する薬剤の使用例が増加している.
▪非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)および抗血栓薬は局所作用に加えプロスタグランジンの減少を介して粘膜傷害を惹起する.
▪上部消化管においては酸分泌抑制薬により消化管粘膜傷害に対して一定の予防効果が期待できる.
▪小腸においては酸分泌抑制薬による予防効果が期待できず,プロスタグランジンE1製剤や防御因子増強薬などを併用することが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2021