特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
特別な背景を有する心不全の病態と治療
薬剤誘発性心筋炎・心筋症
志賀 太郎
1
1がん研有明病院腫瘍循環器・循環器内科
キーワード:
CTRCD
,
欧州臨床腫瘍学会(ESMO)ガイドライン
,
免疫関連副作用(irAE)
Keyword:
CTRCD
,
欧州臨床腫瘍学会(ESMO)ガイドライン
,
免疫関連副作用(irAE)
pp.77-82
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_77
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Summary
▪CTRCDとはがん治療により生じた心筋障害,心機能障害の総称である.
▪CTRCDの定義は ① 左室駆出率(LVEF)が10%ポイントを超えて低下し,50%未満となる,② LVEFが20%ポイントを超えて低下とした.
▪CTRCDの原因となるがん治療薬はアントラサイクリン系薬,trastuzumab以外にも数多く存在する.
▪CTRCDの診断には心エコー検査によるLVEFやGLSの測定,そしてバイオマーカーではBNP,トロポニンが有用である.
▪CTRCD管理では,ESMOガイドライン2020に掲載されたマネジメントのアルゴリズムが参考になる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021