心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
心筋症の原因、病態生理はここまでわかった 心筋炎と心筋症
小玉 誠
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1新潟大学 大学院医歯学総合研究科器官制御医学講座循環器学分野
キーワード:
ヒトアデノウイルス
,
ヒトアデノウイルス感染症
,
心筋炎
,
心筋症-拡張型
,
生検
,
エンテロウイルス感染症
,
発生率
,
病態生理
Keyword:
Adenovirus Infections, Human
,
Adenoviruses, Human
,
Cardiomyopathy, Dilated
,
Biopsy
,
Enterovirus Infections
,
Myocarditis
,
Incidence
pp.437-441
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118821
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致死的重症心筋炎はきわめてまれであるが、拡張型心筋症の原因疾患の一つとして心筋炎は重要である。心筋炎症例を長い期間経過観察すると、約20%が慢性心不全状態にいたる。拡張型心筋症について心内膜心筋生検、左室形成術時の切除標本、心移植時の摘出心臓などを調べると、10~50%で炎症性細胞浸潤が検出される。心筋炎から拡張型心筋症への進展機序としては、ウイルス持続感染、自己免疫病態への転換、心室リモデリングが考えられている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009