特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
座談会
増え続ける心不全患者にどう対峙するか
波多野 将
1
,
佐藤 直樹
2
,
河野 隆志
3
,
渡邉 雅貴
4
1東京大学大学院医学系研究科重症心不全治療開発講座
2かわぐち心臓呼吸器病院
3杏林大学医学部循環器内科
4みやびハート & ケアクリニック
pp.129-136
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_129
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波多野 現在は心不全パンデミックの時代といわれており,国民総人口が減少しているなか,心不全患者は2030年頃まで増加し続けると考えられています.すでに現在でも心不全による入院患者数は年間10万人を超え,急性冠症候群の約2倍です.さらに,循環器疾患に関わる医療費は国民総医療費の約20%,悪性新生物(がん)の約1.5倍であり,そのなかでも心不全診療は最も高額になっており,わが国の心不全パンデミックはわれわれの備えを超えるペースで拡大してきています.
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