連載 Focus On
間質性肺疾患における抗線維化薬の位置づけとこれからの展望
宮本 篤
1
1虎の門病院呼吸器センター内科
キーワード:
特発性間質性肺炎(IIPs)
,
抗線維化薬
,
多分野の医師による議論(MDD)
,
進行性線維化性phenotype(PF-ILD)
Keyword:
特発性間質性肺炎(IIPs)
,
抗線維化薬
,
多分野の医師による議論(MDD)
,
進行性線維化性phenotype(PF-ILD)
pp.485-493
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_485
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抗線維化薬は特発性肺線維症(IPF)の治療に飛躍的な進歩をもたらした.早期介入と適切な薬物有害反応の管理ができれば患者のQOLの維持,急性増悪の発症低減と予後の改善が期待できる.慢性線維化性間質性肺炎という多疾患を包括する概念のもと,そのなかで進行性線維化性phenotype(PF-ILD)という一定条件を満たす症例にも抗線維化薬を使用できるようになった.その効果的な使用法について臨床的に模索され始めており,本稿ではその現状と,間質性肺疾患(ILDs)の診断から治療決定にいたる一連のプロセスに与える影響を考察する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021