特集 血算を極める
血算の異常の鑑別診断
血小板減少の鑑別診断
大森 司
1
1自治医科大学医学部生化学講座病態生化学部門
キーワード:
出血傾向
,
点状出血
,
偽性血小板減少
Keyword:
出血傾向
,
点状出血
,
偽性血小板減少
pp.753-757
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_753
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Summary
▪血小板数の基準値は15万~40万/μL,血小板寿命は7~10日である.
▪点状出血は,一般に血小板数2万/μL未満で生じる.
▪wet purpuraは重篤な血小板減少による出血徴候である.
▪出血傾向,血小板数2万/μL未満,急速な血小板減少では緊急に精査を行う.
▪出血傾向のない血小板減少では偽性血小板減少を除外する.
▪白血球や赤血球の異常を伴うときは血液内科へのコンサルテーションを考慮する.
▪末梢血塗抹標本の観察は,血小板減少をきたす疾患の診断に必須である.
▪観血的処置は,一般的に血小板数が5万/μL未満の場合に問題となる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020