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特集 出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
【出血傾向をきたす血小板減少症・機能異常症】
先天性血小板機能異常症
Inherited platelet functional disorders
加藤 恒
1
Hisashi KATO
1
1大阪大学大学院医学系研究科血液・腫瘍内科
キーワード:
血小板活性化
,
血小板凝集
,
出血傾向
,
GPⅡb-Ⅲa
Keyword:
血小板活性化
,
血小板凝集
,
出血傾向
,
GPⅡb-Ⅲa
pp.640-643
発行日 2024年2月24日
Published Date 2024/2/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28808640
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血小板は血栓形成に必須で,その数とともに機能も非常に重要である.病的血栓を形成することなく止血を行うため,血小板活性化は必要時のみ誘導される.血管損傷部位では血小板の接着,活性化誘導,凝集形成が正しく行われる必要があり,この過程の異常が止血機能異常につながる.フィブリノゲン受容体GPⅡb-Ⅲa異常によるグランツマン血小板無力症(GT),GPⅠb/IX発現異常によるベルナール・スリエ症候群(BSS)などが代表疾患として知られる先天性血小板機能異常症には多くの疾患が含まれるが,いずれもまれな疾患で,その診断は一般施設では困難な場合も多い.しかし,先天性血小板機能異常症の病態と診断法を理解しておくことは,出血症状を呈する症例への適切な対応につながるため重要である.
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