特集 血算を極める
血算の異常の鑑別診断
好中球増多の鑑別診断
山下 浩平
1
1京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学
キーワード:
G-CSF
,
中毒顆粒
,
Döhle小体
,
核の左方移動
,
類白血病反応
Keyword:
G-CSF
,
中毒顆粒
,
Döhle小体
,
核の左方移動
,
類白血病反応
pp.717-720
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_717
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Summary
▪好中球増多は日常臨床でしばしばみられる血算異常である.
▪機序として,骨髄での産生亢進,末梢血中での辺縁プールから循環プールへの移動などが考えられる.
▪多くは反応性であり,急性細菌性感染症の頻度が最も高い.
▪喫煙者では,しばしば慢性的な軽度の増加がみられる.
▪緊急を要することは少ないが,白血球数が著増して血管閉塞の可能性がある場合や,低血圧・高熱などの臨床徴候が随伴する場合は緊急の対応が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020