特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第7章 消化管
P-CAB:臨床的特徴と使い方のポイント
川見 典之
1
,
岩切 勝彦
1
1日本医科大学消化器内科学
キーワード:
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
,
vonoprazan
,
胃食道逆流症
Keyword:
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
,
vonoprazan
,
胃食道逆流症
pp.540-543
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_540
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Summary
・2015年に登場したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)のvonoprazanは酸分泌抑制力の強さを特徴とし,重症逆流性食道炎やHelicobacter pylori除菌治療などで高い治療効果がある.
・vonoprazanの特徴の一つである酸分泌抑制の効果発現の早さを生かした軽症逆流性食道炎に対するオンデマンド療法の有用性が報告されている(vonoprazanのオンデマンド療法は保険適用外).
・胃食道逆流症(GERD)診断ツールとしてのプロトンポンプ阻害薬(PPI)テストを上回るP-CABテストの可能性が報告されている(vonoprazanの非びらん性胃食道逆流症(NERD)に対する投与は保険適用外).
・vonoprazanの強力な酸分泌抑制作用により高度な高ガストリン血症を引き起こすため,長期使用による安全性の確認が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020