特集 便秘・下痢―医師必見のUp-to-Date 2020
便秘症へのアプローチ
診断:病歴聴取・身体診察・検査
津田 桃子
1
,
小野寺 友幸
1
,
松田 宗一郎
1
,
久保 公利
1
,
加藤 元嗣
1
1国立病院機構函館病院消化器科
キーワード:
便秘
,
問診票
,
直腸肛門指診
Keyword:
便秘
,
問診票
,
直腸肛門指診
pp.21-25
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_21
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Summary
▪便秘の診断は,病歴聴取,身体診察,通常検査,専門的機能検査の流れで進める.
▪便秘症は「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できないためにおこる症状」と定義され,診断には問診が重要である.
▪診察前に問診票やブリストル便形状スケールを用いると診断に有用である.
▪身体診察では,腹部視診や触診だけでなく,肛門や会陰の視診,直腸肛門指診を行う.
▪血液検査,尿検査,糞便検査も行い,内分泌代謝疾患による二次性便秘の鑑別も考える.
▪腹部X線や注腸X線検査で器質的疾患が疑われた場合は,大腸内視鏡検査を施行する.
▪専門的機能検査を行うこともあるが,現時点では一部の検査は保険適用ではない.
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