Japanese
English
特集 便失禁の診断と治療update
II. 各論
1.便失禁の臨床的評価法,診察法
Clinical evaluation and examination of fecal incontinence
黒水 丈次
1
J. Kuromizu
1
1松島病院大腸肛門病センター
キーワード:
切迫性便失禁
,
漏出性便失禁
,
排便の仕方
,
直腸肛門指診
Keyword:
切迫性便失禁
,
漏出性便失禁
,
排便の仕方
,
直腸肛門指診
pp.665-669
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_665
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便失禁を臨床的に評価するには,問診による現病歴の聴取がもっとも重要である.便失禁の概念を説明し,症状と発症時期あるいは発症時の状況,頻度,漏れる量を聞き取る.さらに日常の排便状況(便意の有無,排便回数,便性状,排便時間,腹部症状,そして排便の仕方)を調べる.診察は腹部の視診,聴診,触診,打診を行い,最後に直腸肛門指診を施行する.可能な検査を追加し総合的に診断をすすめるが,既往症や併存疾患,分娩歴を考慮すべきことはいうまでもない.さらに状況に応じて専門施設へ紹介する.
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