特集 喘息とCOPD
特集のねらい
-呼吸器疾患診療の実態とは
仁多 寅彦
1
1聖路加国際病院呼吸器内科
キーワード:
喘息
,
COPD
,
吸入薬
Keyword:
喘息
,
COPD
,
吸入薬
pp.1286-1288
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1286
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本号の特集は,「喘息とCOPD」です.呼吸器専門医にとっては,“喘息” と “COPD” はそれぞれで特集にするべき大きな分野であり,「喘息とCOPD」として一つの特集にされるのは違和感を感じるかもしれません.しかし,呼吸器を専門としない医師にとっては,どちらも “継続的な吸入治療を行う呼吸器疾患” として認識されることも多いと思われるので,両疾患の情報が一冊にまとめられていると便利なのではないかと考えて,今回の特集を企画しました.
喘息とCOPDは内科医に広く知られているcommon diseaseであり,その診断・治療についても標準化されてガイドラインとしてまとめられています.内科医であれば呼吸器専門医でなくてもそれぞれの研修中に,その時代の “標準的診療” を学んできたと思われます.喘息やCOPDに限ったことではなく,あらゆる疾患の “標準的診療” は基礎研究,臨床的知見,新規薬剤の開発などにより進歩するためガイドラインも刷新されていきますが,プライマリケアを主とする内科医がすべての疾患のガイドラインを把握し,その刷新に追従していくことは困難です.
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