特集 喘息とCOPD
治 療
COPDの長期管理
松元 幸一郎
1
1九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学
キーワード:
禁煙
,
気管支拡張薬
,
吸入ステロイド
,
在宅酸素療法
Keyword:
禁煙
,
気管支拡張薬
,
吸入ステロイド
,
在宅酸素療法
pp.1343-1347
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1343
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Summary
▪慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理目標は,現状の改善(症状・QOLの改善,運動耐容能・身体活動性の向上と維持),将来のリスクの低減(増悪予防,全身併存症と肺合併症の予防・診断・治療)である.
▪治療開始にあたり重症度と危険因子,併存症などについて評価し,禁煙・ワクチン接種を勧める.
▪重症度は閉塞性障害や息切れの程度,増悪の頻度などから総合的に判断する.
▪薬物療法の中心は気管支拡張薬であり,症状・QOL・運動耐容能を改善する.重症度に応じて段階的に使用し,効果不十分な場合には単剤増量よりも多剤併用が勧められる.
▪吸入ステロイドは喘息合併例で気管支拡張薬に併用し,単剤での使用は避ける.
▪慢性呼吸不全例では在宅酸素療法を考慮する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020