特集 内分泌Up To Date
性 腺
Turner症候群とKlinefelter症候群
伊藤 純子
1
1虎の門病院小児科
キーワード:
性染色体
,
性腺機能低下
,
合併症
,
トランジション
Keyword:
性染色体
,
性腺機能低下
,
合併症
,
トランジション
pp.2509-2512
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2509
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Summary
▪Turner症候群およびKlinefelter症候群は性染色体の量的異常による疾患で,特徴的な身体所見および原発性の性腺機能低下をきたす.
▪Turner症候群は合併奇形や低身長のため小児期から治療を開始することもあるが,思春期遅発や不妊によって思春期以降に診断されることも多い.
▪Klinefelter症候群は小児期には気づかれにくく,大部分は成人してから性腺機能低下や不妊によって診断される.
▪両症候群とも成人期には適切な性ステロイドの補充が必要であるが,とくにTurner症候群の場合は,経年的に内分泌・心血管系の疾患や難聴など種々の合併症の頻度が増すため,トランジション後の全身管理が重要となっている.
© Nankodo Co., Ltd., 2019