カラーグラフ
Turner症候群
田村 昭蔵
1
1慶大産婦人科
pp.1860-1861
発行日 1971年12月10日
Published Date 1971/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203926
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Turner症候群は短躯・索状性腺(streak gonad)・性的幼児性を示し,かつしばしば種々な先天奇形を伴うきわめて特徴的な臨床像を呈する表現型女性の疾患である.本症の成因については1956年Polaniが本症患者の性染色質が陰性であることを見出し,性染色体構成の異常を示唆したが,1959年に至りFordにより本症の核型が45Xであることが確認され,染色体異常に基づく疾患であることが明らかになった(図1参照).その後XXp-,XXqiなどX染色体の構造異常を示すものが見出され,染色体学的には,性染色体構成中にX染色体の短腕を1個しか有せず,かつY染色体を含まない疾患として定義されるに至った.現在までに多種なモザイク症例も見出され,その臨床像も多彩である.今回は自験例より変わった核型を示した2症例を紹介する.
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