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免疫チェックポイント阻害薬による内分泌障害
岩間 信太郎
1
1名古屋大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科
キーワード:
下垂体機能低下症
,
甲状腺機能異常症
,
抗CTLA-4抗体
,
抗PD-1抗体
Keyword:
下垂体機能低下症
,
甲状腺機能異常症
,
抗CTLA-4抗体
,
抗PD-1抗体
pp.2513-2516
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2513
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Summary
▪免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は,がん免疫療法の一つとして種々の進行悪性腫瘍に使用されるようになったが,自己免疫機序の関与が示唆される有害事象が発生する.それらは免疫関連有害事象(irAE)と総称され,肺,消化管,肝,皮膚,神経・筋,内分泌器官など全身の臓器で認められる.
▪内分泌irAEとして,下垂体機能低下症,副腎皮質機能低下症,甲状腺機能異常症,副甲状腺機能低下症,1型糖尿病が報告されており,適切な診断と治療がなされなければ重大な転機をたどることも想定される.
▪内分泌irAEの治療は適切なホルモン補充療法が基本であり,状態が安定すればICIを再開することが可能である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019