連載 プライマリーケア医のがんの診かた ~かかりつけ患者さんのがんと共にたたかうために~
第15回 かかりつけ患者さんに対するがんの支持療法:よくあるケースを知っておこう その⑧
公平 誠
1
1公平病院腫瘍内科
pp.2201-2207
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2201
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前回(第14回)は,がん治療に伴って生じる痛みについて解説しました.今回は,がん自体が直接の原因となる痛み(がん疼痛)を取り上げます.
近年,緩和ケアを受けるがん患者さんの療養の場が多様化してきました.とくに政策の後押しもあり在宅医療が普及し,訪問診療で疼痛緩和を行う患者さんも増えていますし,外来で緩和ケアを受けている患者さんも多いです.そのため,地域医療に取り組む内科医でがんを専門としていない医師でも麻薬に関わる機会は少なくないと考えられます.本稿では,がん疼痛の薬物療法(とくにオピオイド)を中心に解説していきたいと思います.
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