連載 プライマリーケア医のがんの診かた ~かかりつけ患者さんのがんと共にたたかうために~
第8回 かかりつけ患者さんに対するがんの支持療法:よくあるケースを知っておこう その①
公平 誠
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1公平病院腫瘍内科
pp.143-148
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_143
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前回までは,かかりつけ患者さんにがんが疑われる場合について論じてきました.
がんが疑われる場合に,がん診療連携拠点病院,がん専門病院,大学病院などの医療機関で精査を受けて,がんと診断される方もそうでない方もいらっしゃると思います.もし,がんと診断された場合は,がんの種類や進行具合,他臓器の機能,年齢,価値観などを考慮して,がんに対する治療やケアを受けることになります.がんの治療が開始されても,ほかの疾患を抱える患者さんはこれまで通りにかかりつけ医を受診しますので,かかりつけ医はさまざまな健康問題に対応することになります.重大な副作用や合併症はやはりがん専門医による対応が必要ですが,知っていればかかりつけ医で対応可能なことも少なくありません.今回からは,がん治療中によくみられる体調不良や副作用に対する支持療法について概説していきたいと思います.まず,今回は最近のがん治療について簡単に解説いたします.
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