連載 プライマリーケア医のがんの診かた ~かかりつけ患者さんのがんと共にたたかうために~
第14回 かかりつけ患者さんに対するがんの支持療法:よくあるケースを知っておこう その⑦
公平 誠
1
1公平病院腫瘍内科
pp.1675-1683
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1675
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がん患者さんやがんサバイバーの方の症状として知っておくべき重要なことは「痛み」とその対応です.がんやがん治療によって生じる「痛み」はQOLを損ないます.「痛み」については2回に分けて説明しますが,がん患者さんのがん疼痛についてはガイドラインなどが充実していますので,本稿ではがんサバイバーの方が経験する痛みを中心に概説します.
なお,がんサバイバーの用語にはがんをもつ方もそうでない方も含まれ,また治療中やそうでない方も含まれますが,本稿では主にがん治療を終えた方をがんサバイバーとして記載させていただきます.欧州癌研究機関(the European Organisation of Research and Treatment of Cancer:EORTC)のサバイバーシップタスクフォースにおいても「がんの初回治療を終えて,がんが活動的でない状態である人」と定義されています1).
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