連載 プライマリーケア医のがんの診かた ~かかりつけ患者さんのがんと共にたたかうために~
第5回 見落としてはいけない! かかりつけ患者さんのがんを疑う症状・症候
公平 誠
1
1公平病院腫瘍内科
pp.855-860
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_855
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がんをどのようにして発見するのか.これは診断学的にとても重要なテーマです.というのも,最新のがん罹患数予測(2017年)では約101万4,000名と,100万名の大台を超えて増加しています.前回まではがん検診について解説しましたが,今回はがんを発見する契機となる症状や症候について解説します.がんの症状について決まった分類はありませんが,がんは体内のさまざまな部位から発生し進行すると全身へ症状を及ぼすので,① 局所症状,② 全身症状,さらに ③ 緊急を要する症状(腫瘍学的緊急症)に分類して考えてみようと思います.また,症状からがんを疑う場合には医師だけでなく患者さん自身も何かいつもと違うという気づきが必要になりますので,患者さんも知っておくべき主要な症状についてまとめます.
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