特集 腫瘍随伴症候群とオンコロジーエマージェンシー―病態や治療に伴う多彩な症状
全身症状を呈するオンコロジーエマージェンシー
カルチノイド症候群
上ノ町 優仁
1,2
,
草場 仁志
2
1南風病院内科
2九州大学病院血液・腫瘍・心血管内科
キーワード:
神経内分泌腫瘍
,
セロトニン代謝
,
5-HIAA
,
ソマトスタチンアナログ
Keyword:
神経内分泌腫瘍
,
セロトニン代謝
,
5-HIAA
,
ソマトスタチンアナログ
pp.1603-1606
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1603
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Summary
▪カルチノイド症候群は,神経内分泌腫瘍に随伴する特徴的な症状の総称である.
▪腫瘍からセロトニンやヒスタミンなどの生理活性ペプチドが過剰産生されることが原因で,皮膚紅潮や下痢などの症状を呈する.
▪診断にはセロトニンの最終代謝物である尿中5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)の測定が用いられるが,適切な診断法は未確立である.
▪治療は対症療法が中心となり,原疾患に対する治療にはソマトスタチンアナログが有効である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019