特集 この薬,一生続けるんですか?
消化器系薬剤
便秘薬(とくにマグネシウム製剤や刺激性下剤)
大久保 秀則
1
,
冬木 晶子
1
,
中島 淳
1
1横浜市立大学肝胆膵消化器病学
キーワード:
上皮機能変容薬
,
胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害薬
,
ポリエチレングリコール(PEG)
,
保険適用
Keyword:
上皮機能変容薬
,
胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害薬
,
ポリエチレングリコール(PEG)
,
保険適用
pp.431-434
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_431
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Summary
▪便秘症の治療は,世界消化器病学会が提唱するガイドラインが示すように,段階的に投薬調整をすることが望ましい.
▪わが国では,保険適用の問題や適正使用への意識の低さから,マグネシウム製剤および刺激性下剤の使用頻度が明らかに高く,漫然とした長期処方例もまれではない.
▪高マグネシウム血症や薬剤耐性・精神的依存性の観点から,マグネシウム製剤および刺激性下剤の長期投与は厳に慎むべきである.
▪長期処方例に対しては,近年保険適用となった上皮機能変容薬やポリエチレングリコール(PEG),胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害薬の導入を行いながら漸減・中止を試みるのが現実的である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019