今月の主題 酸塩基・電解質―日常で出くわす異常の診かた
処方で多くみられる電解質異常
胃薬・下剤による高マグネシウム血症
藤井 直彦
1
1兵庫県立西宮病院腎疾患総合医療センター
pp.1045-1047
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104493
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ポイント
★Mg含有の胃薬・下剤長期投与中には高Mg血症に注意し,疑われる場合には血清Mgを測定すべきである.
★高Mg血症は,放置することで呼吸抑制,意識障害,徐脈性不整脈,心停止に至ることがある.
★胃薬や下剤による高Mg血症は,適切な対症療法と薬剤の中止により本来改善できるものである.
★腎不全や脱水状態,炭酸リチウム併用などでは,尿中Mg排泄が抑制され,高Mg血症をきたしやすい.
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