特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
B型肝炎
最新ガイドラインの要点整理:高齢化社会のB型肝炎診療
小関 至
1
1札幌厚生病院肝臓内科
キーワード:
HBV
,
高齢化社会
,
死因
,
核酸アナログ
Keyword:
HBV
,
高齢化社会
,
死因
,
核酸アナログ
pp.1091-1095
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1091
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Summary
▪今後,本邦の人口は減少の一途をたどり,一方で65歳以上の高齢化率は2015年26.8%から2040年36.1%,2060年39.9%と増加が見込まれている.
▪高齢者におけるHBV既往感染例の割合は若年者と比して高く,HBV再活性化には十分な注意が必要である.
▪B型慢性肝疾患における死因として肝不全死の割合は核酸アナログ製剤の普及に伴い低下するも,死亡時の年齢は上昇しており,他病死の割合が増加した.
▪B型慢性肝疾患に対する核酸アナログ製剤としてETV,TDF,TAFのいずれの製剤を選択するかについては年齢や腎機能などを配慮する必要があり,今後のエビデンスの集積が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019