特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
C型肝炎
HCV患者をいかに拾い上げるか
-佐賀県における残された課題と取り組み
磯田 広史
1
,
古川 修一
2
,
江口 有一郎
1
1佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター
2佐賀県健康福祉部健康増進課がん撲滅特別対策室
キーワード:
肝炎ウイルス検査
,
啓発
,
電子カルテアラートシステム
Keyword:
肝炎ウイルス検査
,
啓発
,
電子カルテアラートシステム
pp.1087-1090
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1087
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Summary
▪受検率の向上には,肝炎の認知と受検の機会(きっかけ)の提供が重要であり,多職種協働による啓発活動と,イベントにあわせた肝炎ウイルス検査の実施などが有効である.
▪佐賀県では40~60歳の働く世代での受検率が低迷しており,ターゲットに応じた戦略が必要である.そこで,2018年度からは協会けんぽ佐賀支部と連携して職場健診と同時に無料で受検できる仕組みを構築し,受検率の大幅な増加を認めている.
▪陽性者の専門医への受診率を向上させるため,院内での電子カルテアラートシステムの導入が全国的に進められている.
▪佐賀県では,2018年度から県薬剤師会と連携して,調剤薬局を訪れた既治療例を含むC型肝炎患者に対して受診勧奨を開始している.
© Nankodo Co., Ltd., 2019