特集 輸血2018―限りある資源を安全に,有効に活用するために
輸血に伴う急性の有害事象
細菌汚染による敗血症,エンドトキシンショック
名雲 英人
1
Hideto NAGUMO
1
1日本赤十字社関東甲信越ブロック血液センター
キーワード:
エンドトキシン
,
輸血用血液製剤
,
グラム陰性菌
Keyword:
エンドトキシン
,
輸血用血液製剤
,
グラム陰性菌
pp.765-768
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_765
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Summary
▪細菌に汚染された輸血用血液製剤を輸血されることによる敗血症は,非常にまれであるが重篤な合併症である.
▪輸血用血液製剤中でグラム陰性菌が増殖した場合,エンドトキシンも比例して蓄積する.
▪エンドトキシンが輸血とともに血中に入ると,早期に重篤な敗血症症状が現れる.
▪輸血後早期に発熱,悪寒,血圧の低下,嘔吐,ショック症状などが認められた場合,即座に輸血を中止し,循環管理とともに早期に抗菌薬投与を行うことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018