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エンドトキシンによるプログラム細胞死(アポトーシス)
加藤 豊
1
,
横地 高志
1
1愛知医科大学微生物免疫
キーワード:
エンドトキシン
,
アポトーシス
,
サイトカイン
Keyword:
エンドトキシン
,
アポトーシス
,
サイトカイン
pp.79-80
発行日 1996年1月15日
Published Date 1996/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902803
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生体内では,恒常性を維持するために次々と新しい細胞が生産され,一方で不要となった細胞が死んでいる.このときの細胞の死に方は,例えば,怪我をしたときの傷口にみられるような細胞の死に方とは異なった特徴を有している.前者をプログラム細胞死(アポトーシス),後者をアクシデント細胞死(ネクローシス)と呼び,特にアポトーシスは,生体の恒常性の維持のために必要不可欠の現象として近年注目を集めるようになってきた.
エンドトキシン(内毒素)はグラム陰性桿菌が菌体外膜に持つ糖脂質であり,臨床的には,エンドトキシンショックの原因物質として重要である.しかし,このエンドトキシンがアポトーシスの誘導因子であることが明らかになったのはつい最近のことである1).エンドトキシン自体はアポトーシスを惹起することはないが,エンドトキシンを生体に投与した場合,多相多様の生体防御機構が働き,結果として各種の臓器に通常ではみられないアポトーシスが惹起される.
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