Japanese
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特集 ショック治療の新しい考え方
エンドトキシンショック
Endotoxin shock
早坂 滉
1
Hiroshi HAYASAKA
1
1札幌医科大学第1外科
pp.183-189
発行日 1975年2月20日
Published Date 1975/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206189
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はじめに
近年,外科的技術の発展により,大きな侵襲,あるいは大手術が行なわれるようになり,この面での大きな進歩,発達がみられる.一方,それに伴い抗生物質の多用と輸血が日常茶飯事として行なわれるようになったが,しかし抗生物質の多用は一方では,ことにグラム陰性桿菌の耐性菌を生じ,また輸血をする機会が多くなるにつれて輸血による感染ということも見逃すわけにはいかない.したがつて,ここでいうエンドトキシンショック,いわゆる敗血症性ショック(septic shock)は最近,わが国でも散見されるようになつた.
ショックを分類してThalのいっているように4つに分けて考えるのが良いと思う.すなわち,1) hypovelemics hock,2) cadiogenic shock,3) septic shock,4) neurogenic shockにわけているが1),このうちエンドトキシンショックは3)のseptic shockに入るのである.敗血症性ショックには,エキソトキシンショックとエンドトキシンショックと2つにわけることができるが,一般にはエンドトキシンショックの方がエキソトキシンショックに比べて約2倍多いということから,エンドトキシンについて研究がさかんである.エキソトキシンについての研究もややみられるが,エンドトキシンに関するものの方が圧倒的に多い(第1表).
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