特集 じっくりじんわり神経診察―実臨床での胆力をつけるために
トピックス
ヒステリーの症候学
園生 雅弘
1
Masahiro SONOO
1
1帝京大学医学部神経内科学教室
キーワード:
DSM-5
,
陽性徴候
,
ヒステリー性運動麻痺
,
Sonoo外転試験
Keyword:
DSM-5
,
陽性徴候
,
ヒステリー性運動麻痺
,
Sonoo外転試験
pp.1189-1194
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1189
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Summary
▪ヒステリーは神経学のメインテーマの一つであり,かつcommon diseaseである.
▪ヒステリーの診断は除外診断や心理的特徴から下すのではなく,神経学的に説明のできない徴候,すなわちヒステリーの陽性徴候から下すべきである.
▪検査は最低限として,早期に積極診断することが重要である.
▪視野障害,心因性非てんかん性発作,起立歩行障害,不随意運動,感覚障害などそれぞれでヒステリーの陽性徴候がある.
▪ヒステリー性運動麻痺においては,give-way weakness,屈伸筋を問わない筋力低下などが特徴であり,また協働運動を利用したヒステリーを見破る方法として,Hoover試験,Sonoo外転試験も役立つ.
© Nankodo Co., Ltd., 2018