特集 じっくりじんわり神経診察―実臨床での胆力をつけるために
トピックス
めまいの診かた
堀江 勝博
1
,
清水 真人
1
Katsuhiro HORIE
1
,
Masato SHIMIZU
1
1聖路加国際病院救急救命センター
キーワード:
めまい
,
AVS
,
BPPV
,
HINTS
,
HIT
,
誘発法
,
耳石置換法
Keyword:
めまい
,
AVS
,
BPPV
,
HINTS
,
HIT
,
誘発法
,
耳石置換法
pp.1181-1187
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1181
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Summary
▪伝統的には「回転性」「浮動性」など,患者の自覚症状から分類していためまいであるが,実臨床ではこれに症状経過や誘引などの発症様式を加えた3つの分類,① 急性持続性めまい,② 再発性頭位性めまい,③ 反復性めまい,によるアプローチが有用である.
▪急性持続性めまいでは,画像検査の限界を知ったうえで,HINTSなどのベッドサイド診察から,神経症状の乏しい “隠れ脳卒中” を見逃さないことが重要である.
▪再発性頭位性めまいでは,めまいの原因として最も一般的なBPPVを,十分な問診とDix-Hallpike法などの身体診察を用いることで,確実に診断していくことが重要である.
▪反復性めまいでは,その多くはMénière病であるが,非典型例ではTIAのリスク評価を行うことが重要である.
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