特集 消化管治療薬 外来での使いどころ
Special Article
カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)の登場
木下 芳一
1
,
石村 典久
1
,
三上 博信
1
,
角 昇平
1
,
岸 加奈子
1
Yoshikazu KINOSHITA
1
,
Norihisa ISHIMURA
1
,
Hironobu MIKAMI
1
,
Shohei SUMI
1
,
Kanako KISHI
1
1島根大学医学部内科学講座第二
キーワード:
胃酸分泌
,
逆流性食道炎
,
プロトンポンプ
,
壁細胞
Keyword:
胃酸分泌
,
逆流性食道炎
,
プロトンポンプ
,
壁細胞
pp.199-205
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_199
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Summary
▪ボノプラザンはプロトンポンプ阻害薬(PPI)に比べて即効性で強力な胃酸分泌抑制薬である.
▪Helicobacter pyloriの一次除菌治療ではボノプラザンを含むレジメンはPPIを含むレジメンより有効性が高い.
▪逆流性食道炎の重症型ではボノプラザンを用いた治療はPPIよりも早期に治療効果が得られる可能性がある.
▪酸関連疾患の自覚症状をボノプラザンがPPIに比べて早期に軽快させるか否かはよくわかっていない.
▪ボノプラザンの短期治療の安全性は確立されたと考えられるが,長期投薬の安全性に関しては現在検討が進んでいる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018