連載 外科医のためのビッグデータ利活用入門
第10回 リスクモデルの構築
隈丸 拓
1
,
遠藤 英樹
2
,
山本 博之
3
H. Kumamaru
1
,
H. Endo
2
,
H. Yamamoto
3
1東京大学医療品質評価学講座
2慶應義塾大学医療政策・管理学講座/東京大学医療品質評価学講座
3東京大学医療品質評価学講座
キーワード:
アウトカム予測
,
モデルバリデーション
,
精度
Keyword:
アウトカム予測
,
モデルバリデーション
,
精度
pp.613-619
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu77_613
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手術に関連するリスクモデルは,侵襲性が高く合併症の可能性を排除できない外科手術の準備において特に有用である.患者へのインフォームド・コンセントの参考データとするため,手術の適応を検討するため,また特定の合併症に備えるためなど,さまざまな利用が考えられる.また臨床研究を実施するにあたっても,精緻なリスクモデルは患者背景や交絡因子の調整に際して有効に利用されうる.リスクモデルの構築には信頼性の高い大規模なデータベースの存在が重要であり,ビッグデータの整備・構築によって,リスクモデル構築のための重要な基盤が整ってきている.
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