連載 外科医のためのビッグデータ利活用入門
第4回 傾向スコアと解析結果の解釈
隈丸 拓
1
,
篠崎 智大
2
,
遠藤 英樹
3
,
山本 博之
4
H. Kumamaru
1
,
T. Shinozaki
2
,
H. Endo
3
,
H. Yamamoto
4
1東京大学医療品質評価学講座
2東京理科大学工学部情報工学科
3慶應義塾大学医療政策・管理学講座
4東京大学医療品質評価学講座
キーワード:
標準化
,
標準集団
,
重み付け
Keyword:
標準化
,
標準集団
,
重み付け
pp.127-132
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu77_127
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リアルワールドデータを用いて治療法の有効性を比較する際には,適応による交絡(confounding by indication)にどう対処するかが大きな課題の一つとなる.傾向スコアに基づく交絡への対応は,過去20年間で臨床疫学研究における確固たる地位を確立したが,傾向スコアを用いた解析手法は多様かつ発展を続けており,使われる手法によって結果の解釈が異なる場合がある.本稿では,傾向スコアとは何か,そして傾向スコアに基づく交絡調整手法における結果解釈の違いを概説する.
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