1枚のシェーマ
僕って何?
金子 幸裕
1
1国立成育医療研究センター心臓血管外科
pp.598
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu77_598
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1997年に生後10ヵ月の心室中隔欠損,肺動脈閉鎖,主要体肺側副血行に対する開胸による段階的肺動脈統合の初回手術の術者に指名された.当時,段階的肺動脈統合を経た心内修復が広く行われていた.心内修復到達率は高くなく,心内修復は小学生になってから行われることが多かったので,学業や運動に影響を及ぼす問題点があった.Midline one-stage unifocalizationはその2年前に報告されていた1).この方針を魅力的と考え,部長にお願いして,clamshell incisionで一期的肺動脈統合と体肺動脈シャントを行い,翌月に心内修復を終えた(図1).当時35歳,はじめて心臓血管外科医である実感が湧いた.
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