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連載にあたって
がん看護専門看護師(以下,OCNS)の活動を紹介する「リレーエッセイ」は2019年度から連載が始まり,今年度は8期目となりました.この企画は,OCNSの活動を言語化して紹介することで,若手の看護師がOCNSを目指したいと思うような,また,OCNSとしての活動の示唆を得る機会となることを意図として掲載が継続されています.
専門看護師は,患者・家族に起きている問題を総合的にとらえて判断する力と広い視野をもって,専門看護分野の専門性を発揮しながら専門看護師の6つの役割「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」を果たし,施設全体や地域の看護の質の向上に努めます.専門看護師制度の開始から30年目を迎え,現在,登録されている専門看護師数は3,473名であり(2024年12月25日現在),そのうち,OCNSは1,133名です.OCNSの活動の場は,病院のほか,大学等の教育の現場,訪問看護ステーションなどさまざまな場所で活躍しています.
がん治療は,手術,放射線療法,化学療法の三本柱といわれており,近年では,医療の進歩によって(加えて,がんゲノム医療の普及によって)治療の継続が長期となっています.一方で,治療の選択肢が増え,意思決定に悩む患者,そして,家族の姿の変化,人生の多様化により,臨床の現場では,複雑な問題に苦慮しながら多職種とともに患者のQOL維持・向上を目指していると思います.欠かせない多職種との協働には,OCNSの「巻き込む力」が発揮されているのではないと考えます.また,OCNSは自施設の組織だけでなく地域を巻き込んだ取り組みもしているかと思います.
今回,「患者のQOL維持・向上を目指す巻き込む力」「組織や地域を巻き込む力」について,悩みや取り組み,ポイントなどをご紹介していただきたいと考えました.リレーエッセイによって「こんな工夫をしているんだ」「皆悩んでいるんだ」「私もやってみよう」と感じていただけるような内容にしていきたいと思います.また,がん看護に携わる読者の皆さまにOCNSの活動を知っていただき,皆さまの協働が深まることを願っています.
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