連載 便秘エコーを習得してアセスメント力をアップ 【5】
看護師の在宅事例①
保坂 明美
1
1訪問看護ステーションフレンズ
pp.188-193
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango29_188
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はじめに
訪問看護ステーションフレンズ(以下:当ステーション)は,北海道函館市の函館山の麓に事務所を構え,遠くは片道100 kmを超える利用者宅まで訪問をしている.当ステーションではポータブルエコーを備えており,コンベックス型が2台,リニア型が1台ある.日々の訪問の中で,さまざまな患者さんにエコーでの観察を行っている.主に神経難病の方の排泄トラブル,脳梗塞後遺症の方の排泄トラブル,そしてがんと戦っている方の排泄トラブルの観察を行っている.
本稿では,まず1つ目の事例として,下痢が続いており,食欲の低下をきたし嚥下の機能も低下した膀胱がん末期の女性に,エコーで大腸の観察,嚥下機能の観察を行い,嚥下機能の悪化を防ぎ経口摂取が可能になったケースについて紹介する.次に2つ目の事例として,乳がん末期の方の便秘に対するエコーを行い排便ケアにつなげることができたケースについても紹介する.
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