特集 今こそ新人看護師支援を 移行期に教育機関ができること
column 新人看護師の経験と思い①
永田 佳穂
1
1東京慈恵会医科大学附属病院
pp.690
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202007
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コロナ禍になってから病棟に行けずオンラインでの実習になってしまったため、紙媒体での患者の事例研究が中心となり、患者の全体像が想像しづらかった。また患者や看護師とかかわる時間がなく、実習の緊張感が薄くなり、身が入りづらいと感じる部分があった。
4年生では患者に直接看護技術を行う機会がなかったため、清拭や陰部洗浄、体位交換といった基本的な技術においても実際に臨床の場で行うことができるのか不安であった。そういった学生を対象に、希望者は就職前に学内で看護技術を振り返る機会が設けられる予定だったが、世間のコロナの感染者数が増えたため、それすらも中止になってしまった。ただでさえ友人達とのかかわりが制限されるなかで、就職前にかかえている不安を共有できる人も少なく、心細い経験をした。
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