連載 善先生のがんなにそれ講座 ~まずは相手を知らなあかんで~ 【6・最終回】
なにそれ16~18
廣瀬 善信
1
Yoshinobu HIROSE
1
1大阪医科薬科大学医学部病理学教室
pp.65-69
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_65
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なにそれ16 ハミゴな血液がん
血液がんとは異常な血球系細胞から成り,具体的には白血病や悪性リンパ腫を指す.血液がんの対義語は固形がんであり,固形がんには血液がん以外のすべての悪性腫瘍(肺がん,胃がん,大腸がん,乳がん,前立腺がんなど)が含まれる.
なにそれ17 想像的な病理学的治療効果判定
病理学的治療効果判定では,がんに対して治療を行った場合に,がん組織に生じた組織学的変化と程度をグレード評価する.その方法を大きく分けると,がん組織が変性したり壊死している程度をもって判定する場合と,増殖できるがん細胞がどれくらい残っているかをもって判定する場合があり,治療前と後の比較を行う必要もある.
なにそれ18 寛容性の利用はズルいのか?
がん免疫を回復させる免疫チェックポイント阻害薬は,現在もっとも注目されているがん治療法のひとつで,精力的に研究開発が進んでいる.そのメカニズムの中で重要な役割を果たす「PD-1」の発見により,2018年に本庶佑先生がノーベル医学生理学賞を受賞された.
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