連載 善先生のがんなにそれ講座 ~まずは相手を知らなあかんで~ 【5】
なにそれ13~15
廣瀬 善信
1
Yoshinobu HIROSE
1
1大阪医科薬科大学医学部病理学教室
pp.805-809
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_805
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なにそれ13 これまでより,これからが大事な進行度
がんの進行度とは,がんの発育具合のことだが,死までの残り時間のようなものが強く意識されている.したがって,普通に考えると発生してからの時間経過で進行度を測りそうだが,実際にはゴールから眺めると理解しやすい.
なにそれ14 ややこしいTNM分類
TNM分類とは進行度の評価法のこと.TNMのT (TumorのT)は原発巣の広がりを指し,がんのサイズや壁深達度で段階評価される.N (lymph NodeのN)とM (MetastasisのM)は転移の広がりであり,リンパ節と遠隔臓器への転移の有無で段階評価される.
なにそれ15 半人前なCIS
CISとはいまだ浸潤していない状態のがんのことで,Carcinoma In Situの頭文字からなる.「in situ」とは「本来の場所で」という意味である.
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