連載 便秘エコーを習得してアセスメント力をアップ 【1】
がん患者の便秘の病態生理
結束 貴臣
1
Takaomi KESSOKU
1
1国際医療福祉大学成田病院 緩和医療科/消化器内科
pp.570-577
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_570
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はじめに
がん領域の便秘は高頻度に起こる.実臨床の現場で,とくに,病棟や在宅の現場では,看護師や患者家族から「便が2日出ていません」「便が出なくて苦しそうです」という会話が飛び交う.しかしながら,実際どれだけの医療者が便秘のことを理解しているだろうか? とくに,病棟では看護師が便秘について把握していることが多い.本連載では看護師主導で便秘に対して直腸に超音波を当てて便貯留の有無を確認して,治療までつなげられるような看護師主導の便秘治療に関する内容を連載していく.今後,がん患者の便秘治療は看護師主導のケア・治療となると考えており,今がまさに便秘医療の変遷のときである.まずは本連載のトップバッターとして,なぜ便秘を治療しなければならないのか? その意義と病態生理を伝えたい.
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