特集 便秘と下痢
下痢と便秘の病態生理と診断
正田 良介
1
1国立国際医療センター総合外来部・消化器科
キーワード:
便秘
,
下痢
,
病態生理
,
診断
Keyword:
便秘
,
下痢
,
病態生理
,
診断
pp.200-205
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902672
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Question & Answer
Q:大腸の運動で便通異常と関連する代表的なものを2つあげ,便通異常発生の機序を示しなさい(大腸内に流入する水分量,大腸粘膜は健常であるとする).
A:分節運動(segmentation)は大腸各所に同時に発生し,腸管内容物は輸送せず,混合を主に行う.そのため,頻繁に発生しても便秘と関連する.他方,蠕動運動は内容を直腸側へ強力に押し出す作用があり,その発生頻度は少ないものの軟便の排泄と関連する(便量は,必ずしも増加しない場合も多い.ただし,古典的には腸管運動の抑制が下痢発生と考えられており,依然としてその説を採用する教科書も存在する).
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