特集 化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN) ~しびれに悩む患者に,なにができるか~
Ⅲ.症状マネジメント
CIPN患者の心理的サポート
園部 里美
1
,
五十嵐 聡美
2
,
内山 美枝子
3
Satomi SONOBE
1
,
Satomi IKARASHI
2
,
Mieko UCHIYAMA
3
1新潟大学医歯学総合病院腫瘍センター/がん看護専門看護師
2新潟大学医歯学総合病院臨床研究推進センター
3新潟大学大学院保健学研究科
pp.559-561
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_559
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はじめに
化学療法誘発性末梢神経障害(chemotherapy induced peripheral neuropathy:CIPN)は,主に患者の主観認知に医療者の解釈が加わり評価されるが,患者の主観認知には感情などの心理的要因が影響を与える1).
患者の自覚症状表出の背景には,身体症状のみならず,治療に対する考え方やニーズ,価値観,患者のもつ対処行動であるコーピングや逆境からの回復力であるレジリエンスなどの心理的側面を反映する.そのため,対象に寄り添う看護師のケアのあり方には,心理的側面の影響があると考える.
本稿では,CIPNを抱える患者の心理的特徴と,治療前・治療中・治療後の心理的サポートについて紹介する.
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