特集 糖尿病の理学療法
こんなときどうする―糖尿病合併症に対する症状別アプローチ
6.心理的サポート
片田 圭一
1
Katada Keiichi
1
1石川県立中央病院リハビリテーション部
pp.675-681
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102033
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はじめに
糖尿病治療の特徴は,運動療法・食事療法・薬物療法を患者自身が中心となって長期間にわたって実行していくことである.治療を継続していくには患者自身の自己管理行動がとても重要であり,自己管理のためには疾患や治療に対する正しい知識と技術を習得するとともに,医療従事者や家族,友人などの心理的サポートが大切になる.2000年に日本糖尿病療養指導士認定制度が開始され,医師をはじめ看護師,管理栄養士,薬剤師,臨床検査技師,理学療法士が協力して心理的な配慮のもと糖尿病療養指導が行われている.また,各専門職が共通の視点で療養指導を行えるよう日本糖尿病療養指導士認定機構編「糖尿病療養指導ガイドブック2010」が発行されている1).
そこで本稿では,運動療法を実践する理学療法士として運動療法の導入・継続のための心理面への配慮や具体的な教育・行動療法を取り入れた介入方法を解説するとともに,それに関連する論文を紹介する.
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